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NO.81 “かなしばり”

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 狐色の太い腕が、緩やかな一定周期の動きを止めた。作り出していた“さいみんじゅつ”の念波の軌道が読まれた以上、私が自分のスリープにこのワザを使い続けさせる理由は無かった。
 しかし、布石にはなったと私は判断する。念波の直撃が無かったとはいえ、相手の石頭の奥の脳には、薄霧のような揺らぎがあるはず。だから、続く手はこれだ。

「止めて、スリープ!」

 合図が届き、スリープの長い鼻が一度持ち上がり、打ち降ろされる。同時に、私達の立つこの場に一瞬、ざわめきのような音が響きわたった。
 音の後に変化が生まれたのは、私達が向かい合う石頭の小さな竜、タツベイの一匹だけだった。何か抵抗を起こそうとして踏み込まれていた足が力を失い、その違和感に支配されるように全身が硬直していた。大成功だ、と私は内心で笑う。

「眠そうにしてたでしょ? だから、体のほうだけそのまま引きずり込んであげたわ……って、聞こえないんだけれど」

 意識が戦闘を考えていても、体がついて来ない。脳でワザの力の分泌を行おうとしても、神経や筋肉がそれに応えない。それは状況も鑑みて、背が凍るような恐怖なのかもしれない。けれど、恐れることはないのに、と私は思う。
 明確な意識のまま体だけが眠っている状態はむしろ、自分が思い描いた通りの夢を見る前兆として利用することも可能だ。タツベイなら誰もが思いを馳せるという空の旅を体験することだって、出来るのだ。

「まあ、そういう美味しい夢は全部、この子の間食になるわけだけどね。それも可哀想だし――さっさと行っちゃう?」

 応じるスリープの声は、やはりどこか残念そうだった。

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・ひとこと

 出来心で、モロに体外離脱前兆の金縛りの利用です。いやあ、一時期ハマってたことあったんですよね、明晰夢やら体外離脱やら。そもそも夢をあんまり見ない人間なので成果は今一つでしたが。
 で、そんなわけでゲームの効果をうまく再現できてません(って言い切るのアレすぎますが)。オカルト現象として扱えばもう少しそっちに近づけるのかもしれないですね。
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テーマ : ポケモン
ジャンル : ゲーム

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Author:ぱすてぃ
ポケモンと百合に熱を注いでいる人です。当面の目標はオリトレの百合長編を書くことですがいつになるやら。

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