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NO.63 “おどろかす”

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「ね、ねぇ、やっぱさ、今からでも戻……らないよねぇ……」

 ぶるぶると震える声で、わたしは自分の右肩に乗っているププリンにたずねて、その屈託ない笑いを見て、深くため息をついて小さく歩きを進めた。
 まわり、ほとんど真っ暗。妙な煙とおどろおどろしい音がどこかから生まれていて、さっきまでわたしがいた場所とは、まったくの別世界のようだった。もちろん、悪い意味で。
 ……まさかププリンが、オバケ屋敷なんかに興味持つなんて……男の子と遊びに来たりするまで、ぜーったいに入るもんかと誓ってたのに……

「怖くなったら、ププリンにしがみつ……」

 びゅっ、と、何かが横切った。

「ひぃやあっ!! ね、ねえ、今なんか手みたいなのが、手が、手で、ねぇっ」

 涙目になりながらププリンを覗くと、きょとんとした顔でおはじきみたいな赤い大きな目を瞬きさせてる。相変わらず楽しそうなその顔に軽く絶望しつつ、わたしは視線を前に戻す。と、それからすぐ頬を触られた感触が生まれる。一瞬またものすごく驚いたけど、この暖かさと柔らかさはププリンの小さな手だと思って、また私は肩に振り返った。そこには、何か言いたげなププリンの顔…………と……

「ぷ、ププリン、後ろ」

 きょとん、とププリン。その背中越しのところに、いた。

「ひっ」

 周り全部まっくらの通路の中で、薄く紫色にぼんやりと浮かんでるそれは、よく分からなかったけど、とにかく、わたしたちを見下ろすようにして、そこで、大きく大きく、吸い込まれるような大きさの口を開いて――

「いやああぁぁぁっ!!」

 そこがふいに白く光った気がしたけれど、わたしは何も考えられないまま、ものすごい勢いでそこから逃げ出した。


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・ひとこと

 今回更新分はどれもこれもシチュ系ですね? そういう話をやりたかったからかもしれません。どれもこれも、戦闘描写はいまひとつやりづらいってこともあったと思いますが。
 いちおう補足ですが、出てきたポケモンはゴーストです。たぶん背後に忍び寄って、腕だけ女の子の前に横切らせてからワザを使ったんでしょう。怖がらないポケモンとしてププリンを使ってますが、なんかこうノーマルタイプなのでゴースト系=怖い系は大丈夫なのかな、というイメージです。
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テーマ : ポケットモンスター
ジャンル : ゲーム

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No title

いいですねシチュ系
映像がすごく浮かんできますよ
ゲンガーだとなんかいいかもと思いましたが、女の子失神しちゃいますねそれだと

No title

おっ、こっちではなきつさんになってら
ゴーストは腕分離的な怖さが魅力かなと。ただゲンガーにずっとつけられた状態で不安増大→インパクトのコンボは失神じゃすまないかもです、いいですね

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ぱすてぃ

Author:ぱすてぃ
ポケモンと百合に熱を注いでいる人です。当面の目標はオリトレの百合長編を書くことですがいつになるやら。

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