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NO.55 “オウムがえし”

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「エーフィ、狙い撃ちだ、ムウマへ“シャドーボール”!」

 彼の言葉を聞くなり、姿勢を低くしていたエーフィが尻尾を張り、両耳を上下させる。その動作と共に、額で小さく輝く赤い石の前に、紫と黒の絵の具を混ぜ合わせたような色の球が生まれた。頭の一振りと一緒に、そこだけ夜に落ちたような暗い球がこちらに向かって放たれた。かすかに揺れながら飛ぶその球は、不安定な軌道の中でも確実に、宙に浮かぶゴーストポケモンの姿を捉えていた。
 隣に立つ彼女の――あのムウマの主人の対応を待ってる余裕は無かった。あたしは咄嗟に、自分の視界の宙の中に声を飛ばす。

「オニスズメっ!」

 視線の先で、鳶色の羽根がひるがえった。そのすぐ後に、あのワザが持っていた夜のような色が、ムウマのいる場所で辺りに飛び散った。
 いや、動けなくなっていたそのポケモンの、ほんの僅かに手前だ。そこで、あの球は弾け飛んでいた。更けきった夜のような色の中から、傷一つ負っていないオニスズメの小さな羽根と身体が飛び出した。とっさの出来事に、ムウマと彼女が一様に固まってる隣で、あたしは手応えを感じる。
 このまま、行ってしまおう。そう思ったあたしは、すぐさま指示を追加した。

「やって、“オウムがえし”!」

 切り裂いた得体の知れない球の残り香のような、深い色の煙を翼に残して引っ掛けたオニスズメが、その煙を集めるように、羽を頭の前で交差させる。重なりが最も深いところ――尖った頭の前で、色の集まりが生まれていく。
 それは、紫の中に黒をかき混ぜた、あの夜闇のような球と同じものだ。瞬く間にオニスズメの頭よりも大きく膨らんだそれを、今度はあの透き通った赤い宝石めがけて、両方の翼が打ち飛ばした。

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・ひとこと

 今回は、友人とのチャットでアイディアを募って、そこで出た「シャドボ反射」というネタを使わせてもらうことにしました。提供ありがとうございます。
 これにあたってオウムがえしについて調べてみたんですが、相手の能力変化ワザは真似できないっぽいんですね、このワザ。となると候補としては“れいとうビーム”あたりの自分が弱点になるワザを耐えて跳ね返し、とかかなと思ってたんですが、オニスズメの耐久力的にこっちのほうが妥当だったかな、と感じてます。
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テーマ : ポケットモンスター
ジャンル : ゲーム

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ポケモンと百合に熱を注いでいる人です。当面の目標はオリトレの百合長編を書くことですがいつになるやら。

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