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NO.3 “アイアンヘッド”

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眼前に、砕くべき相手がある。
しかし自分には、それを砕くだけの力が無い。彼はそのことを、既に身をもって経験していた。
だが、彼はつい先刻、知ったのだ。自らに秘められていた、生来の能力を。成したいことを成すための、破砕のための力を。
使い方は、もう理解していた。だからその通りにする。自らの前頭部へと意識を集中させ、砕き割るという願いを強く集めていく。
それに呼応するかのように、尖った頭の先端部に、白い光が湛えられていく。狭いその領域から光が溢れそうになったところで、音も無く光が散った。
そして彼の願いは叶えられる。今やその頭部は深い銀色に染まり、容貌も相まって、鋼鉄の剣のような姿へと変貌を遂げていた。
その剣を、彼は目を瞑ってから迷うことなく叩き付ける。急速に向かう先は、言うまでもなく眼前の相手だ。
鈍い衝突音が生まれ、激突の衝撃が彼を襲う。その力に身体が痺れるのを感じながらも、自分の成し遂げたことを確かめるため、彼はゆっくりと目を開けた。同時に、他の感覚も戻ってくる。

「――あっ、こらこらフカマルっ! “イバンのみ”ってほんと硬いんだからね! というか、それすっごく貴重なもんだから割ったりしちゃダメだって!」

 耳に入るのは、自らの主人の声。そして眼前に映るのは、黄色の筋が張り巡らされた真紅の物体の、変わらぬ姿だった。

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◇ひとこと
調子がいいので、取り戻しにすぐさま第3回、“アイアンヘッド”をお送りします。
今回の相手は地面でもなくポケモンでもなく、道具。自然の産物、きのみにフカマルが挑戦しました。でもって敗北してしまいました。まぁ、トレーナー側からしたら勝利してもらっちゃぁ大変ですけどね。
ちなみに、「生来の力」のくだりはフカマルのアイアンヘッドがタマゴワザであることに起因します。小ネタですが、こういうのもちまちま盛り込むと面白いかなー? という気はしています。
なんか、ワザ自体の描写よりもそのシチュエーションのほうが重視されてるような気がしますが……まぁ、そういう形式でもアリということにしておこうと思います。短いものでもなんでも、オチをつけた話を作ることも訓練していきらいですしね。
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テーマ : ポケットモンスターHG・SS
ジャンル : ゲーム

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Author:ぱすてぃ
ポケモンと百合に熱を注いでいる人です。当面の目標はオリトレの百合長編を書くことですがいつになるやら。

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