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No.111 “きんぞくおん”

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 サイドンが放った“じしん”の衝撃破が、瞬時に周囲に駆け抜ける。打ち棄てられたビルの工事現場跡であるこの場所が、直後、激震に揺れた。
 一撃を放たれたレアコイルは、隆起の突き上げを行ってきた土の塊を掠らせて避けつつ、磁力を廃材に纏わせ、反発を得ながら上昇する。だが、基盤を崩された作りかけの建造物は、レアコイルの体が浮かび上がる道を塞ぐ猛烈な勢いで崩れ、重い音を落としながら覆い被さってくる。一際大きな鉄の板が頭上に流れてきたとき、レアコイルは上昇を止める判断を下した。
 だが、代わりの動きに移っていた。連結する三体の二又の腕が、それぞれ降ってくる鉄板に向けられる。重い落下を、腕先から発した磁力で緩和していく。直後、磁石の形をした三つの腕先が、鉄板と激しく擦り合わされた。歪んだ金属の叫びが、落ちる建材の轟音の中で激しく自己主張を行った。

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・ひとこと
 コイル系の浮遊についでですが、じめんタイプのワザを受けないところまで上昇するには、空中ないし高高度の位置に磁力を纏わせられる物体が無いといけない的な設定はどうじゃね? みたいな。あ、磁力とか全然理屈分かってないので超適当です。
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テーマ : ポケモン
ジャンル : ゲーム

NO.3 “アイアンヘッド”

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眼前に、砕くべき相手がある。
しかし自分には、それを砕くだけの力が無い。彼はそのことを、既に身をもって経験していた。
だが、彼はつい先刻、知ったのだ。自らに秘められていた、生来の能力を。成したいことを成すための、破砕のための力を。
使い方は、もう理解していた。だからその通りにする。自らの前頭部へと意識を集中させ、砕き割るという願いを強く集めていく。
それに呼応するかのように、尖った頭の先端部に、白い光が湛えられていく。狭いその領域から光が溢れそうになったところで、音も無く光が散った。
そして彼の願いは叶えられる。今やその頭部は深い銀色に染まり、容貌も相まって、鋼鉄の剣のような姿へと変貌を遂げていた。
その剣を、彼は目を瞑ってから迷うことなく叩き付ける。急速に向かう先は、言うまでもなく眼前の相手だ。
鈍い衝突音が生まれ、激突の衝撃が彼を襲う。その力に身体が痺れるのを感じながらも、自分の成し遂げたことを確かめるため、彼はゆっくりと目を開けた。同時に、他の感覚も戻ってくる。

「――あっ、こらこらフカマルっ! “イバンのみ”ってほんと硬いんだからね! というか、それすっごく貴重なもんだから割ったりしちゃダメだって!」

 耳に入るのは、自らの主人の声。そして眼前に映るのは、黄色の筋が張り巡らされた真紅の物体の、変わらぬ姿だった。

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◇ひとこと
調子がいいので、取り戻しにすぐさま第3回、“アイアンヘッド”をお送りします。
今回の相手は地面でもなくポケモンでもなく、道具。自然の産物、きのみにフカマルが挑戦しました。でもって敗北してしまいました。まぁ、トレーナー側からしたら勝利してもらっちゃぁ大変ですけどね。
ちなみに、「生来の力」のくだりはフカマルのアイアンヘッドがタマゴワザであることに起因します。小ネタですが、こういうのもちまちま盛り込むと面白いかなー? という気はしています。
なんか、ワザ自体の描写よりもそのシチュエーションのほうが重視されてるような気がしますが……まぁ、そういう形式でもアリということにしておこうと思います。短いものでもなんでも、オチをつけた話を作ることも訓練していきらいですしね。

テーマ : ポケットモンスターHG・SS
ジャンル : ゲーム

NO.2 “アイアンテール”

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マリルの小さな体に、猛然と迫る黒い影があった。
渾身の力で投擲され、空気を押しのけるように突き進んでくる砲弾のような球体――“くろいてっきゅう”に対し、しかし水色の丸い姿は動じない。
数瞬の後、マリルは地を踏みこみ、勢いを持って直上へと跳躍した。同時、体から繋がる丸い水色の尾の先端に、光が宿り、駆け抜けた。
白い光明は、その水風船のようなマリルの尾を、白銀に染め上げていた。跳躍の勢いで体よりも上方に来ていた球体の尾が、照りつける真昼の日差しを受けて輝く。
漆黒の鉄球が、なおも勢いを落とさずマリルへと肉薄する。が、それを当然としているかのような振る舞いで、マリルはただ一つの動きを見せた。
空中にいることを無視するかのような勢いで、自らの身を力強く右へと急速に捻る。それによって、ゴムのような尻尾が大きく振るわれ、その先端にある浮き袋……否、今は鋼鉄の弾丸と化した白銀の球が、遠心力を得て回り、その中途において黒く染まった砲弾と衝突した。
力を得た金属同士がぶつかり合い、高音と共に衝撃が発生する。音も振動も、それだけでこの小さなポケモンの身を吹き飛ばしてしまいそうなほど強く大きかったが、生まれた結果はそれとは異なるものだった。
水色の身体を狙っていた“くろいてっきゅう”が、今はその向かうべき目標に背を向け、真反対へ、来た軌道をほぼそのまま帰る弾道で突き進んでいた。その先にいるのは、ありったけの力を込めてこの鉄球を投げ放った張本人だ。
数秒の後、帰還することになった砲弾の、着弾の衝撃が拡散する。音と破壊の向こうで、驚き交じりの悲鳴が上がった。その結果に満足したように、白銀のコーティングが消えうせ、鋼鉄の弾丸は水風船のような尾へと姿を戻した。
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◇ひとこと
更新は想定より若干遅く、本文は想定より若干長く。第2回は“アイアンテール”でした。
状況は、「相手の“なげつける”で飛んで来た“くろいてっきゅう”をマリルのアイアンテールで打ち返す」というもの。物理的にできるのかとかは知りません。ちからもち特性ならやってくれる気がします。気がするだけですが。

テーマ : ポケットモンスターHG・SS
ジャンル : ゲーム

プロフィール

Author:ぱすてぃ
ポケモンと百合に熱を注いでいる人です。当面の目標はオリトレの百合長編を書くことですがいつになるやら。

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